AM29〜44 臨床化学

第63回 臨床検査技師 国家試験 解説集
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こちらでは、平成29年(2017年)に実施された

第63回 臨床検査技師国家試験 AM29〜44 臨床化学

の解答と解説を掲載しております。

AM29 問題

生体の微量成分元素はどれか。2つ選べ。

  1. リ ン
  2. セレン
  3. カルシウム
  4. マグネシウム
解答と解説

解答:1,3

  1. 微量元素である。
  2. 電解質である。
  3. 微量元素である。
  4. 電解質である。
  5. 電解質である。

AM30 問題

2ポイント法で第2試薬反応後の吸光度 0.100 を検体盲検補正すると 0.095 であった。
この検体の第1試薬反応後の吸光度はどれか。
ただし、検体量は 10 μL、第1試薬量は 240 μL、第2試薬量は 50 μL とする。

  1. 0.005
  2. 0.006
  3. 0.024
  4. 0.030
  5. 0.150
解答と解説

解答:2

  1. 0.100-0.095=0.005
    250:0.005 =300:x
         x=0.006

AM31 問題

Michaelis-Menten式の初速度分析法で測定可能なのはどれか。

  1. ウリカーゼを用いる尿酸の測定
  2. ウレアーゼを用いる尿素窒素の測定
  3. ヘキソキナーゼを用いるグルコースの測定
  4. アシルCoAシンセターゼを用いる遊離脂肪酸の測定
  5. コレステロールオキシダーゼを用いる総コレステロールの測定
解答と解説

解答:2

  1. 終点分析法で測定される。
  2. Km値と目的成分濃度が大きい検査項目に初速度分析法が行える。
  3. 終点分析法で測定される。
  4. 終点分析法で測定される。
  5. 終点分析法で測定される。

AM32 問題

アニオンギャップの計算に用いるイオンはどれか。2つ選べ。

  1. 重炭酸
  2. 無機リン
  3. カルシウム
  4. ナトリウム
  5. マグネシウム
解答と解説

解答:1,4

  1. AG=Na-(Cl⁻+HCO₃⁻)
  2. AG=Na-(Cl⁻+HCO₃⁻)

AM33 問題

サルコイドーシス患者の血清で高値を示すのはどれか。

  1. カリウム
  2. クロール
  3. カルシウム
  4. ナトリウム
  5. マグネシウム
解答と解説

解答:3

  1. 変化はみられない。
  2. 変化はみられない。
  3. 肉芽種が活性化ビタミンDを過剰産生することで高Ca血症となる。
  4. 変化はみられない。
  5. 変化はみられない。

AM34 問題

糖新生を行うのはどれか。

  1. 心 臓
  2. 肝 臓
  3. 骨格筋
  4. 脂肪組織
解答と解説

解答:3

  1. 行わない。
  2. 行わない。
  3. 糖新生を行うのは肝臓と腎臓のみである。
  4. 行わない。
  5. 行わない。

AM35 問題

リポ蛋白の主要な構成成分でないのはどれか。

  1. リン脂質
  2. 遊離脂肪酸
  3. トリグリセライド
  4. 遊離型コレステロール
  5. エステル型コレステロール
解答と解説

解答:2

  1. リポ蛋白の最外層の構成成分である。
  2. 構成成分ではない。
  3. リポ蛋白のコア部分の構成成分である。
  4. リポ蛋白の最外層の構成成分である。
  5. リポ蛋白のコア部分の構成成分である。

AM36 問題

アポA1を含有するリポ蛋白はどれか。2つ選べ。

  1. カイロミクロン
  2. VLDL
  3. IDL
  4. LDL
  5. HDL
解答と解説

解答:1,5

  1. B-48、E、Csを含有する。
  2. B-100、E、Csを含有する。
  3. B-100、E、C-Ⅲを含有する。
  4. B-100を含有する。
  5. A-Ⅱ、Csを含有する。

AM37 問題

血清蛋白電気泳動でα2分画の蛋白質はどれか。2つ選べ。

  1. CRP
  2. ヘモペキシン
  3. ハプトグロビン
  4. トランスフェリン
  5. セルロプラスミン
解答と解説

解答:3,5

  1. γ分画の蛋白質である。
  2. β分画の蛋白質である。
  3. α2分画の蛋白質である。
  4. β分画の蛋白質である。
  5. α2分画の蛋白質である。

AM38 問題

血清にウレアーゼを反応させたところ 17 mg/dL のアンモニアが生じた。
この血清中の尿素窒素濃度(mg/dL)はどれか。
ただし、アンモニア(NH₃)の分子量を 17、尿素<(NH₂)₂CO>の分子量を60とする。

  1.  7
  2. 14
  3. 21
  4. 28
  5. 35
解答と解説

解答:2

  1.  1分子の尿素からは2分子のアンモニアが生じる。
    60:34=x:17
    x=30
    60:28=30:x
    x=14

AM39 問題

直接ビリルビンが上昇するのはどれか。

  1. 胆汁うっ滞
  2. 溶血性貧血
  3. 新生児黄疸
  4. Gilbert 症候群
  5. Crigler-Najjar 症候群
解答と解説

解答:1

  1. 肝後性黄疸では直接ビリルビンが上昇する。
  2. 肝前性黄疸では間接ビリルビンが上昇する。
  3. 肝前性黄疸では間接ビリルビンが上昇する。
  4. 体質性黄疸の一種で間接ビリルビンが上昇する。
  5. 体質性黄疸の一種で間接ビリルビンが上昇する。

AM40 問題

LDアイソザイムで1、2型優位なのはどれか。2つ選べ。

  1. 赤血球
  2. 肝細胞
  3. 心筋細胞
  4. リンパ球
  5. 肺胞上皮細胞
解答と解説

解答:1,3

  1. LD1、LD2が優位に存在する。
  2. LD5が優位に存在する。
  3. LD1、LD2が優位に存在する。
  4. LD5が優位に存在する。
  5. LD3、LD4が優位に存在する。

AM41 問題

骨芽細胞の増殖で血中濃度が上昇するのはどれか。

  1. オステオカルシン
  2. デオキシピリジノリン
  3. Ⅰ型コラーゲン架橋 C-テロペプチド
  4. Ⅰ型コラーゲン架橋 N-テロペプチド
  5. 酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ活性
解答と解説

解答:1

  1. 骨形成マーカーである。
  2. 骨吸収マーカーで破骨細胞の増殖で血中濃度が上昇する。
  3. 骨吸収マーカーで破骨細胞の増殖で血中濃度が上昇する。
  4. 骨吸収マーカーで破骨細胞の増殖で血中濃度が上昇する。
  5. 骨吸収マーカーで破骨細胞の増殖で血中濃度が上昇する。

AM42 問題

Addison 病で高値を示すのはどれか。2つ選べ。

  1. ACTH
  2. 血清リン
  3. 血清カリウム
  4. 血清ナトリウム
  5. 血清コルチゾール
解答と解説

解答:1,3

  1. Addison病は副腎皮質機能低下症で、副腎皮質ホルモンの分泌が不良となるため、フィードバックによりACTHが高値となる。
  2. 副甲状腺ホルモンで調整されている。
  3. アルドステロンの分泌不良により、カリウムの排泄が低下するため高値となる。
  4. アルドステロンの分泌不良により、ナトリウムの再吸収が低下するため低値となる。
  5. コルチゾールの分泌も不良となるため、低値となる。

AM43 問題

間質性肺炎のマーカーはどれか。

  1. KL-6
  2. トロポニン
  3. シスタチン C
  4. プロカルシトニン
  5. 心臓型脂肪酸結合蛋白(H-FABP)
解答と解説

解答:1

  1. 間質性肺炎のマーカーである。
  2. 心筋梗塞のマーカーである。
  3. 腎不全のマーカーである。
  4. 敗血症のマーカーである。
  5. 心筋梗塞のマーカーである。

AM44 問題

ミトコンドリア分画にアイソザイムが存在するのはどれか。

  1. LD
  2. AST
  3. アミラーゼ
  4. コリンエステラーゼ
  5. アルカリホスファターゼ
解答と解説

解答:2

  1. 心筋と骨格筋に分布する。
  2. ミトコンドリア分画と細胞質分画が存在する。
  3. 唾液腺と膵臓の分画が存在する。
  4. 偽性ChEと真性ChEが存在するがアイソザイムではない。
  5. 肝臓、骨、胎盤、小腸などの分画が存在する。

出典:厚生労働省ホームページ 第63回臨床検査技師国家試験問題および正答について
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp170425-07.html

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