PM29〜44 臨床化学

第63回 臨床検査技師 国家試験 解説集
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こちらでは、平成29年(2017年)に実施された

第63回 臨床検査技師国家試験 PM29〜44 臨床化学

の解答と解説を掲載しております。

PM29 問題

ATP 産生に関与しないのはどれか。

  1. 解糖系
  2. β 酸化
  3. 尿素回路
  4. 電子伝達系
  5. クエン酸回路
解答と解説

解答:3

  1. 2ATPを消費し4ATPを産生する。
  2. 脂肪酸からアシルCoAを産生する。
  3. アンモニアを無毒化する回路である。
  4. NADとFADからATPを産生する。
  5. 3NADHとFADH₂を合成する。

PM30 問題

アラニンとの等電点の差が最も小さいのはどれか。

  1. リジン
  2. ロイシン
  3. アルギニン
  4. グルタミン酸
  5. アスパラギン酸
解答と解説

解答:2

  1. 等電点は9.75である。
  2. 等電点は5.98である。アラニンの等電点は6.00である。
  3. 等電点は10.76である。
  4. 等電点は3.22である。
  5. 等電点は2.77である。

PM31 問題

ビタミンとその欠乏症との組合せで正しいのはどれか。

  1. ビタミンA―――――――皮膚炎
  2. ビタミンB1――――――ペラグラ
  3. ビタミンB12――――――夜盲症
  4. ビタミンC―――――――脚気
  5. ビタミンD―――――――骨粗鬆症
解答と解説

解答:5

  1. 夜盲症などになる。
  2. 脚気などになる。
  3. 巨赤芽球性貧血などになる。
  4. 壊血病などになる。

PM32 問題

脱水時にみられるのはどれか。2つ選べ。

  1. 血圧上昇
  2. 尿量減少
  3. レニン分泌低下
  4. アルドステロン分泌亢進
  5. バソプレッシン分泌低下
解答と解説

解答:2,4

  1. 水分が減るため血圧は低下する。
  2. 糸球体濾過量が低下するため。
  3. 血圧上昇作用をもつため増加する。
  4. 血圧上昇作用をもつため増加する。
  5. 水分を保持するため利尿が低下する。

PM33 問題

血清鉄 100 μg/dL、不飽和鉄結合能 150 μg/dL におけるトランスフェリンの飽和度(%)はどれか。

  1. 20
  2. 33
  3. 40
  4. 60
  5. 67
解答と解説

解答:3

  1. Tf不和度=SFe/TIBC×100
    100/(100+150)×100=40

PM34 問題

糖尿病型であるかどうかの判定に用いないのはどれか。

  1. HbA1c
  2. 随時血糖値
  3. 空腹時血糖値
  4. グリコアルブミン
  5. 75 g 経口グルコース負荷試験2時間値
解答と解説

解答:4

  1. 6.5%以上が診断指標となる。
  2. 200mg/dL以上が診断指標となる。
  3. 126mg/dL以上が診断指標となる。
  4. 診断基準に含まれない。
  5. 200mg/dLが診断指標となる。

PM35 問題

LDL 受容体のリガンドはどれか。2つ選べ。

  1. アポ A1
  2. アポ A2
  3. アポ B100
  4. アポ C2
  5. アポ E
解答と解説

解答:3,5

  1. LCAT活性化を行う。
  2. HTGL活性化を行う。
  3. VLDLの分泌、受容体との結合を行う。
  4. LPL活性化を行う。
  5. LDL受容体との結合を行う。

PM36 問題

リポ蛋白分析法として用いないのはどれか。

  1. 沈殿法
  2. HPLC 法
  3. 電気泳動法
  4. 超遠心分離法
  5. ガスクロマトグラフィ
解答と解説

解答:5

  1. 用いられる。
  2. 用いられる。
  3. 用いられる。
  4. 用いられる。
  5. 気化しやすい物質の分析に用いられる。

PM37 問題

蛋白質の生合成で誤っているのはどれか。

  1. 転写は核内で行われる。
  2. 翻訳はリボソームで行われる。
  3. プロモーター領域に転写因子が結合する。
  4. アミノアシル-tRNAの生合成にはATPが必要である。
  5. 転写には RNA 依存性 DNA ポリメラーゼが必要である。
解答と解説

解答:5

  1. 転写によりメッセンジャーRNAが合成される。
  2. DNAではなく、RNAポリメラーゼが必要である。

PM38 問題

骨格筋のエネルギー源はどれか。

  1. グリシン
  2. アルギニン
  3. クレアチン
  4. クレアチニン
  5. クレアチンリン酸
解答と解説

解答:5

  1. 腎でアルギニンと反応してグアニジノ酢酸となり、肝臓でクレアチンとなる。
  2. CKによりクレアチンリン酸となる。
  3. クレアチンリン酸の代謝産物である。
  4. クレアチンのリン酸化物である。

PM39 問題

間接ビリルビンで正しいのはどれか。

  1. 親水性である。
  2. グルクロン酸とエステル結合している。
  3. 直接ビリルビンと比べて光で分解されにくい。
  4. ジアゾ試薬との反応に反応促進剤を必要とする。
  5. HPLC法によってβビリルビンとして検出される。
解答と解説

解答:4

  1. 疎水性である。
  2. アルブミンと結合している。グルクロン酸と結合しているのは直接ビリルビンである。
  3. 間接ビリルビンの方が光で分解されやすい。
  4. 反応促進剤により間接的にジアゾ試薬と反応するため、間接ビリルビンという。
  5. 間接ビリルビンはα、直接ビリルビンはβとして検出される。

PM40 問題

血清0.2mLを使用し、10分間の酵素反応を行ったところ、50nmolの基質量が変化した。
国際単位(U/L)として正しいのはどれか。

  1.  5
  2.  25
  3.  50
  4. 250
  5. 500
解答と解説

解答:2

  1. 1U/Lとは試料1L中に温度30度で1分間に1µmolの基質量を変化させる ことができる酵素量定義されている。
    (1000/0.2)×(1/10)×(50/1000)=25U/L

PM41 問題

血清コリンエステラーゼのフルオライド阻害率測定に用いられるのはどれか。

  1. NaF
  2. エゼリン
  3. ジブカイン
  4. パラチオン
  5. サクシニルコリン
解答と解説

解答:1

  1. カルバミン酸誘導体である。
  2. 局所麻酔薬である。
  3. 有機リン製剤である。
  4. 筋弛緩剤である。

PM42 問題

4℃の血清保存で不安定なアイソザイムはどれか。

  1. LD5
  2. ALP2
  3. c-AST
  4. CK-MM
  5. 唾液腺型アミラーゼ
解答と解説

解答:1

  1. LDの中でもLD4とLD5が不安定である。
  2. 安定している。
  3. 安定している。
  4. 安定している。
  5. 安定している。

PM43 問題

脂溶性ホルモンはどれか。2つ選べ。

  1. インスリン
  2. コルチゾール
  3. サイロキシン
  4. 成長ホルモン
  5. プロラクチン
解答と解説

解答:2,3

  1. ペプチドホルモンである。
  2. ステロイドホルモンである。
  3. 脂溶性のアミノ酸誘導体である。
  4. ペプチドホルモンである。
  5. ペプチドホルモンである。

PM44 問題

下垂体後葉ホルモンはどれか。2つ選べ。

  1. オキシトシン
  2. プロラクチン
  3. 成長ホルモン
  4. バソプレッシン
  5. ヒト絨毛性ゴナドトロピン
解答と解説

解答:1,4

  1. 下垂体後葉ホルモンである。
  2. 下垂体前葉ホルモンである。
  3. 下垂体前葉ホルモンである。
  4. 下垂体後葉ホルモンである。
  5. 胎盤由来ホルモンである。

出典:厚生労働省ホームページ 第63回臨床検査技師国家試験問題および正答について
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp170425-07.html

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