PM16〜28 臨床生理学

第63回 臨床検査技師 国家試験 解説集
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こちらでは、平成29年（2017年）に実施された

第63回 臨床検査技師国家試験 PM16〜28 臨床生理学

の解答と解説を掲載しております。

PM16 問題

心電図(別冊No. 2)を別に示す。アーチファクトを除去するための適切な方法はどれか。

  1. 枕を高くする。
  2. 息止めを行う。
  3. 両手首の汗を拭き取る。
  4. リラックスするよう促す。
  5. 付近の電気機器のプラグを抜く。
解答と解説

解答：5

  1. 筋電図の対策である。
  2. ドリフトの対策である。
  3. ドリフトの対策である。
  4. 筋電図の対策である。
  5. 交流障害である。

PM17 問題

疾患と心電図所見の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 心筋梗塞―――――――――異常 Q 波
  2. 第1度房室ブロック――――QRS 幅延長
  3. 完全右脚ブロック―――――PR 時間短縮
  4. WPW 症候群―――――――QT 時間短縮
  5. 心房細動―――――――――RR 間隔不整
解答と解説

解答：1,5

  1. ST上昇、冠性T波などがみられる。
  2. PQ延長などがみられる。
  3. QRS延長などがみられる。
  4. PQ短縮などがみられる。
  5. 絶対不整脈となる。

PM18 問題

トレッドミル運動負荷心電図検査で直ちに負荷を中止しなければならないのはどれか。2つ選べ。

  1. QRS 幅が 0.08 秒となった。
  2. 多源性心室性期外収縮が出現した。
  3. 0.5 mV の水平型 ST 低下を認めた。
  4. 心拍数が 80/分から130/分に増加した。
  5. PR 時間が 0.16 秒から0.12 秒に短縮した。
解答と解説

解答：2,3

  1. 0.06～0.11秒は基準値以内である。
  3. 虚血の可能性がある。
  4. 220-年齢を目標心拍数とする。
  5. 0.12～0.20秒は基準値以内である。

PM19 問題

機能的残気量を決定する因子はどれか。2つ選べ。

  1. 気道抵抗
  2. 吸気筋力
  3. 呼気筋力
  4. 胸郭の拡張力
  5. 肺の弾性収縮力
解答と解説

解答：4,5

  1. 無関係である。
  2. 無関係である。
  3. 無関係である。

PM20 問題

クロージングボリューム測定における単一窒素呼出曲線(別冊No.3)を別に示す。クロージングボリュームはどれか。

  1. ①
  2. ②
  3. ③
  4. ④
  5. ⑤
解答と解説

解答：5

  1. 解剖学的死腔である。
  2. VCである。
  3. RVである。
  4. CCである。
  5. CVである。

PM21 問題

動脈血ガス分析の所見を示す。　
pH　7.33
PaCO₂　60 Torr
HCO₃⁻　31 mEq/L
酸塩基平衡異常はどれか。

  1. 呼吸性アシドーシス
  2. 混合性アシドーシス
  3. 代謝性アシドーシス
  4. 呼吸性アルカローシス
  5. 代謝性アルカローシス
解答と解説

解答：1

  1. pH低下、PaCO2上昇のため、呼吸性のアシドーシスを考える。
  2. PaCO2の増加とHCO3⁻の減少が原因となる。
  3. HCO3⁻の低下が原因となる。
  4. PaCO2の低下が原因となる。
  5. HCO3⁻の増加が原因となる。

PM22 問題

肺線維症患者の肺機能検査結果で認められないのはどれか。

  1. 1秒率の低下
  2. 全肺気量の減少
  3. 機能的残気量の減少
  4. 肺拡散能(DLCO)の低下
  5. 静肺コンプライアンスの低下
解答と解説

解答：1

  1. 閉塞性換気障害でみられる所見である。
  2. 吸気より呼気が増加するため。
  3. 肺が膨らまなくなるため。
  4. 肺胞壁が厚くなるため。
  5. 肺が硬くなるため。

PM23 問題

脳波で 1.5〜2.5 Hz の鋭徐波複合がみられる疾患はどれか。

  1. 肝性脳症
  2. 欠神発作
  3. West 症候群
  4. Creutzfeldt-Jakob 病
  5. Lennox-Gastaut 症候群
解答と解説

解答：5

  1. 三相波がみられる。
  2. 3Hzの棘徐波複合がみられる。
  3. ヒプスアリスミアがみられる。
  4. 周期性同期性放電がみられる。

PM24 問題

針筋電図で神経原性変化の所見はどれか。

  1. Waning 現象
  2. Waxing 現象
  3. 安静時の急降下爆撃音
  4. 針電極刺入時活動の延長
  5. 随意弱収縮時の高振幅長持続電位
解答と解説

解答：5

  1. 重症筋無力症の所見である。
  2. ランバートイートン筋無力症の所見である。
  3. 筋ジストロフィなどの筋原性変化の所見である。
  4. 筋線維膜の被刺激性の亢進でみられる。
  5. 神経原性変化の所見である。

PM25 問題

前頸部横走査による甲状腺の超音波像(別冊No. 4)を別に示す。矢印で示すのはどれか。

  1. 音響陰影
  2. 外側陰影
  3. 後方エコー増強
  4. コメットエコー
  5. ミラーイメージ
解答と解説

解答：4

  1. 強い反射の後方にみられる。
  2. 球状の腫瘤に当たることによる屈折をいう。
  3. 液体部分の後方にみられる。
  4. 嚢胞壁内結石で起こった多重反射により、みられるつらら状の高エコーをいう。
  5. 横隔膜を挟んでみられる鏡像をいう。

PM26 問題

超音波検査における観察部位と用いる探触子の組合せで適切なのはどれか。

  1. 心臓―――――――コンベックス型
  2. 乳腺―――――――セクタ型
  3. 頸動脈――――――リニア型
  4. 前立腺――――――アーク型
  5. 下肢静脈―――――ラジアル型
解答と解説

解答：3

  1. セクタが適切である。
  2. リニアが適切である。
  3. コンベックス型が適切である。
  4. ラジアルが適切である。
  5. リニアが適切である。

PM27 問題

心窩部縦走査による上腹部の超音波像(別冊No. 5)を別に示す。
番号と臓器・組織の組合せで誤っているのはどれか。

  1. ①―――――皮下脂肪
  2. ②―――――肝 臓
  3. ③―――――膵 臓
  4. ④―――――胃
  5. ⑤―――――下大静脈
解答と解説

解答：5

  5. 腹部大動脈である。

PM28 問題

疾患と超音波所見の組合せで誤っているのはどれか。

  1. 肝硬変―――――モザイクパターン
  2. 急性膵炎――――液体貯留
  3. 急性胆囊炎―――胆囊壁肥厚
  4. 腎囊胞―――――内部無エコー
  5. 大腸癌―――――pseudokidney sign(偽腎徴候)
解答と解説

解答：1

  1. 肝細胞癌の所見である。
  2. 膵や腎周囲に液体貯留がみられる。
  3. 他に胆嚢腫大、胆石などもみられる。
  5. 胃癌でもみられる限局性の壁肥厚をいう。

出典：厚生労働省ホームページ　第63回臨床検査技師国家試験問題および正答について
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp170425-07.html

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