AM16〜28 臨床生理学

第64回 臨床検査技師 国家試験 解説集
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こちらでは、平成30年(2018年)に実施された

第64回 臨床検査技師国家試験 AM16〜28 臨床生理学

の解答と解説を掲載しております。

AM16 問題

心周期における左室圧-容積曲線の模式図(別冊No. 2)を別に示す。
A が示す時相はどれか。

  1. 駆出期
  2. 急速充満期
  3. 緩速充満期
  4. 心房収縮期
  5. 変容期
解答と解説

解答:1

  1. 大動脈弁開放~大動脈弁閉鎖までの時相である。
  2. 僧帽弁開放の時相である。
  3. 僧帽弁開放の時相である。

AM17 問題

頻回の動悸を主訴に来院した患者の心電図(別冊No. 3)を別に示す。
動悸の原因で最も考えられるのはどれか。

  1. 心室細動
  2. 洞性不整脈
  3. 洞不全症候群
  4. 洞房ブロック
  5. 発作性上室頻拍
解答と解説

解答:5

  1. 動悸はみられない。
  2. 動悸はみられない。
  3. 動悸はみられない。
  4. 動悸はみられない。
  5. ⊿波がみられWPW症候群を考える。WPW症候群は発作性上室頻拍へと移行しやすい。

AM18 問題

運動負荷試験が実施可能なのはどれか。

  1. 急性肺塞栓症
  2. 不安定狭心症
  3. 急性大動脈解離
  4. 持続性心室頻拍
  5. 第1度房室ブロック
解答と解説

解答:5

  1. 禁忌である。
  2. 禁忌である。
  3. 禁忌である。
  4. 禁忌である。
  5. 実施可能である。

AM19 問題

フローボリューム曲線から得られる指標はどれか。2つ選べ。

  1. 1秒率
  2. 残気量
  3. 全肺気量
  4. 努力肺活量
  5. ピークフロー
解答と解説

解答:4,5

  1. スパイログラムから得られる。
  2. 体プレチスモグラフまたはガス希釈法で得られる。
  3. 体プレチスモグラフまたはガス希釈法で得られる。
  4. フローボリューム曲線から得られる。
  5. フローボリューム曲線から得られる。

AM20 問題

肺胞気-動脈血酸素分圧較差(A-aDO₂)が増加しない低酸素血症を呈する病態はどれか。2つ選べ。

  1. 拡散障害
  2. シャント
  3. 肺胞低換気
  4. 大気圧の低下
  5. 換気血流不均等分布の増悪
解答と解説

解答:3,4

  1. 間質性肺炎などが該当しA-aDO₂が増加する。
  2. 無気肺などが該当しA-aDO₂が増加する。
  3. 肺・胸郭系の異常などでみられる。
  4. 高値・飛行中の機内などでみられる。
  5. 肺気腫などが該当しA-aDO₂が増加する。

AM21 問題

簡易型終夜睡眠ポリグラフィで測定できないのはどれか。

  1. 脈 拍
  2. 気道音
  3. 胸郭運動
  4. 睡眠段階
  5. 経皮的動脈血酸素飽和度(SpO₂)
解答と解説

解答:4

  1. 測定できる。
  2. 測定できる。
  3. 測定できる。
  4. 脳波、眼電図、筋電図が省かれている。
  5. 測定できる。

AM22 問題

気管支喘息発作時の肺機能検査結果で増加するのはどれか。

  1. V₂₅
  2. 1秒量
  3. 残気量
  4. 努力肺活量
  5. ピークフロー
解答と解説

解答:3

  1. 呼出が阻害されるため低下する。
  2. 呼出が阻害されるため低下する。
  3. 呼出量が減るため増加する。
  4. 呼出が阻害されるため低下する。
  5. 呼出が阻害されるため低下する。

AM23 問題

健常成人の脳波でみられるα波について正しいのはどれか。

  1. 振幅は一定である。
  2. 閉眼で抑制される。
  3. 後頭部に優位である。
  4. 精神的負荷で増強する。
  5. 加齢で周波数が高くなる。
解答と解説

解答:3

  1. 8~13Hzの波が不規則にみられる。
  2. 閉眼では増強される。
  3. O1とO2にみられる。
  4. 減弱する。
  5. 徐波化する。

AM24 問題

光トポグラフィ検査と関係があるのはどれか。

  1. 遠赤外線
  2. 近赤外線
  3. 可視光線
  4. 紫外線
  5. エックス線
解答と解説

解答:2

  1. 無関係である。
  2. ヘモグロビンに吸収特性があることを利用している。
  3. 無関係である。
  4. 無関係である。
  5. 無関係である。

AM25 問題

超音波検査に用いる超音波の性質について正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 周波数が高いほど減衰しやすい。
  2. 周波数が高いほど透過性が良い。
  3. 周波数が高いほど分解能が低い。
  4. 音速は臓器・組織によらず一定である。
  5. 媒質間の音響インピーダンスの差が大きいほど反射が強い。
解答と解説

解答:1,5

  1. 反射体に当たる回数が増えるため。
  2. 悪くなる。
  3. 高くなる。
  4. 一定ではなく、個々に異なる。
  5. 音響インピーダンスとは反射の強さである。

AM26 問題

心房中隔欠損症の超音波検査においてみられやすいのはどれか。

  1. 非対称性中隔肥厚
  2. 拡張期の右室扁平化
  3. 左室前壁の逆方向運動
  4. 心室中隔の奇異性運動
  5. 僧帽弁の収縮期前方運動
解答と解説

解答:4

  1. 肥大型心筋症の所見である。
  2. 心室中隔が扁平化の所見である。
  3. 虚血性心疾患の所見である。
  4. 心房中隔欠損症の所見である。
  5. 閉塞性肥大型心筋症の所見である。

AM27 問題

健常者の腎臓の超音波 B モード像において、中心部エコーに含まれるのはどれか。

  1. 腎 盂
  2. 髄 質
  3. 皮 質
  4. 被 膜
  5. 後腹膜
解答と解説

解答:1

  1. 含まれる。他に腎杯や集合管もみられる。
  2. 中心部の外側にみられる。
  3. 髄質の外側にみられる。
  4. 最も外側にみられる。

AM28 問題

熱画像検査(サーモグラフィ)で低温相を示すことが多い病態はどれか。

  1. 乳 癌
  2. 静脈炎
  3. 動脈瘤
  4. 静脈うっ滞
  5. レイノー病
解答と解説

解答:5

  1. 高温相を示す。
  2. 高温相を示す。
  3. 高温相を示す。
  4. 高温相を示す。
  5. 低温相を示す。

出典:厚生労働省ホームページ 第64回臨床検査技師国家試験問題および正答について
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp180511-07.html

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