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こちらでは、平成27年(2015年)に実施された
第61回 臨床検査技師 国家試験 AM16〜28 臨床生理学
の解答と解説を掲載しております。
AM 問題16
心電図波形とその成因の組合せで誤っているのはどれか。
- P 波ーーーーーーーーー心房の再分極
- QRS波ーーーーーーーーー心室の脱分極
- T 波ーーーーーーーーー心室の再分極
- PQ 間隔ーーーーーーーー房室伝導時間
- QT 間隔ーーーーーーーー電気的収縮時間
解答と解説
解答:1
- 心房の脱分極である。
- PQ時間やPR間隔などともいう。
AM 問題17
心電図(別冊 No. 3)を別に示す。所見で正しいのはどれか。

- 心房細動
- WPW 症候群
- 左脚ブロック
- Brugada 症候群
- Ⅲ度房室ブロック
解答と解説
解答:4
- 画像ではV₁、V₂に右脚ブロック様のJ点上昇がみられる。
AM 問題18
健常成人の足関節上腕血圧比〈ABI〉で正しいのはどれか。
- 0.40
- 0.60
- 1.10
- 1.60
- 1.80
解答と解説
解答:3
- 正常値は1.00〜1.40となっている。
AM 問題19
肺気腫の患者で増加するのはどれか。
- 1 秒量〈FEV1.0〉
- 1 秒率〈FEV1%〉
- ピークフロー値〈PEF〉
- 機能的残気量〈FRC〉
- 肺拡散能〈DLco〉
解答と解説
解答:4
- 閉塞性換気障害では低下する。
- 閉塞性換気障害では低下する。
- 閉塞性換気障害では低下する。
- 肺気腫などの閉塞性換気障害は呼出の阻害が病態のため、FRCの量が増加する。
- 肺気腫では肺血管床の破壊により低下する。
AM 問題20
動脈血酸素解離曲線を右方移動(P50 を増加)させる因子はどれか。
- 体温の上昇
- pH の上昇
- PaO2 の低下
- PaCO2 の低下
- 2,3-DPG〈diphosphoglycerate〉の低下
解答と解説
解答:1
- 右方移動の因子となる。
- 左方移動の因子となる。
- 左方移動の因子となる。
- 左方移動の因子となる。
- 左方移動の因子となる。
AM 問題21
重症の睡眠時無呼吸症候群と考えられる終夜睡眠ポリグラフィの結果はどれか。
- オトガイ筋の活性が高い。
- 無呼吸低呼吸指数 4 回/時間
- 中途覚醒〈arousal〉35 回/時間
- 脳波でθ波を認める睡眠ステージが多い。
- 無呼吸時の経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉の最低値95%
解答と解説
解答:3
- オトガイ筋活性が低いことで、舌根沈下が起き、上気道を狭窄し無呼吸が生じる。
- 5回/時以上が基準である。
- AHI15回/時以上が基準である。
- θ波などの徐波成分がみられるステージが少なくなる。
- 95%以上は正常である。
AM 問題22
心臓超音波検査において左室長軸断層像で観察できない 部位はどれか。
- 右 室
- 左 房
- 心室中隔
- 大動脈弁
- 肺動脈弁
解答と解説
解答:5
- 観察可能である。
- 観察可能である。
- 観察可能である。
- 観察可能である。
- 観察できない。大動脈弁レベルで観察可能である。
AM 問題23
上腹部正中横走査による膵臓の超音波像(別冊 No. 4)を別に示す。矢印で示すのはどれか。

- 脾静脈
- 下大静脈
- 腹腔動脈
- 腹部大動脈
- 上腸間膜動脈
解答と解説
解答:1
- 矢印は無エコー帯で、扁平な形をしているのため、静脈系の血管であることがわかり、上に位置する実質性臓器は膵臓のため、脾静脈であることがわかる。
- 腹部大動脈の左側にみられる無エコー帯である。
- 上腸間膜動脈の下の無エコー帯である。
- 脾静脈の下の小さな円形の無エコー帯である。
AM 問題24
甲状腺疾患と超音波所見の組合せで正しいのはどれか。
- 亜急性甲状腺炎ーーーーー微細石灰化
- 橋本病ーーーーーーーーー嚢胞性病変
- 乳頭癌ーーーーーーーーー辺縁低エコー帯
- Basedow病ーーーーーー甲状腺びまん性腫大
- 悪性リンパ腫ーーーーー甲状腺びまん性萎縮
解答と解説
解答:4
- 実質内に不規則で境界不明瞭な低エコー域がみられる。微細石灰化は乳癌でみられる
- 実質エコーレベルの低下、不均一な内部エコーがみられる。嚢胞性病変ではない。
- 境界が不明瞭で不整形、粗雑、エコー輝度が低く、砂粒状の石灰化がみられる。
- その他、血流の著名な増加が特徴である。
- 嚢胞様に後方エコーの増強がみられる。
AM 問題25
部位と機能の組合せで正しいのはどれか。
- 側頭葉ーーーーーーー体性感覚
- 後頭葉ーーーーーーー聴 覚
- 海 馬ーーーーーーー記 憶
- 脳 幹ーーーーーーー嗅 覚
- 小 脳ーーーーーーー意 識
解答と解説
解答:3
- 聴覚野が存在する。
- 視覚野が存在する。
- 大脳辺縁系の一部で、エピソード記憶等の顕在性記憶の形成に不可欠な皮質部位である。
- 呼吸中枢や循環中枢、唾液分泌中枢、嚥下中枢などが存在する。
- 体平衡と姿勢の維持を司る。
AM 問題26
疾患と脳波所見の組合せで誤っているのはどれか。
- 肝性脳症ーーーーーーーーーーー三相波
- 欠神発作ーーーーーーーーーーー2Hz棘徐波複合
- West症候群ーーーーーーーーーヒプスアリスミア
- 単純ヘルペス脳炎ーーーーーーー周期性一側性てんかん型放電
- 古典型Creutzfeldt-Jakob病ーー周期性同期性放電
解答と解説
解答:2
- 2Hzではなく、3Hzの棘徐波複合がみられる。
AM 問題27
脳波(別冊 No. 5)を別に示す。焦点部位はどれか。

- 中心部
- 左前頭部
- 右前頭部
- 左側頭部
- 右側頭部
解答と解説
解答:2
- 位相の逆転はみられない。
- 棘波の向きがF3で逆となっている。これを位相の逆転といい、焦点部位であることがわかる。
- 位相の逆転はみられない。
- 位相の逆転はみられない。
- 位相の逆転はみられない。
AM 問題28
誘発脳波について誤っているのはどれか。
- 加算平均を行う。
- 立ち上がり潜時を測定する。
- 聴覚刺激はクリック音で行う。
- 体性感覚刺激は電気刺激で行う。
- 視覚刺激は白黒格子パターンリバーサル画像で行う。
解答と解説
解答:2
- 電位が小さいため、加算平均することで、可視化している。
- 誘発脳波は頂点潜時を測定する。立ち上がり潜時は筋電図で測定する。
- 皿電極を用いて、電気刺激を行う。
- この刺激法は安定した電位が得られるのが特徴である。
出典:厚生労働省ホームページ 第61回臨床検査技師国家試験問題および正答について
(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp230524-07b_01.pdf)