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こちらでは、平成28 年(2016年)に実施された
第62回 臨床検査技師国家試験 AM16〜28 臨床生理学
の解答と解説を掲載しております。
AM16 問題
心周期で心室収縮期はどれか。2つ選べ。
- 駆出期
- 緩速充満期
- 急速充満期
- 等容弛緩期
- 等容収縮期
解答と解説
解答:1,5
- 収縮期である。
- 拡張期である。
- 拡張期である。
- 拡張期である。
- 収縮期である。
AM17 問題
心電図(別冊No. 3)を別に示す。正しいのはどれか。

- 上室頻拍
- 心室細動
- 心房粗動
- 交流障害
- 呼吸による基線の動揺
解答と解説
解答:3
- HT100/分、正常QRSなどの所見がみられる。
- P波消失、QRSとTの区別がつかないなどの所見がみられる。
- 鋸歯状波 RRは規則正しいなどの所見がみられる。
- 50Hzまたは60Hzの大きさのそろった波などの所見がみられる。
- 基線の動揺をドリフトともいう。
AM18 問題
血圧測定結果を以下に示す。右側の足関節上腕血圧比(ABI)で正しいのはどれか。

- 0.92
- 0.96
- 1.00
- 1.04
- 1.08
解答と解説
解答:3
- ABI=後脛骨動脈と足背動脈血圧のうち高い方 / 左右の上腕動脈血圧のうち高い方で計算される。130/130=1.00
AM19 問題
各種ガスの体内における移動について正しいのはどれか。
- 二酸化炭素の運搬に赤血球は関与しない。
- 一酸化炭素の肺拡散能は酸素と同等である。
- 酸素は主に血漿中溶存酸素として運ばれる。
- 一酸化炭素のヘモグロビン親和性は酸素より低い。
- 酸素解離曲線の左方シフトは末梢組織における酸素解離を促進する。
解答と解説
解答:2
- 関与する。
- COの拡散係数は0.832でほぼ1とみなせるため同等である。
- ヘモグロビンと結合して酸素化ヘモグロビンとして運搬される。
- COはヘモグロビンとの親和性が酸素の210倍である。
- 酸素解離を抑制する。
AM20 問題
Gaensler の一秒率の算出に用いるのはどれか。
- 肺活量
- 努力肺活量
- 予測一秒量
- 予測肺活量
- 予測努力肺活量
解答と解説
解答:2
- FEV₁.₀%(G)=FEV₁.₀/FVC×100%で算出される。(G)はGaenslerを意味する。
AM21 問題
肺胞気-動脈血酸素分圧較差(A-aDO2)が正常で低酸素血症を呈するのはどれか。2つ選べ。
- シャント
- 拡散障害
- 肺胞低換気
- 高地での測定
- 換気血流不均等分布
解答と解説
解答:3,4
- A-aDO2は開大し低酸素血症を呈する。
- A-aDO2は開大し低酸素血症を呈する。
- 肺胞気酸素分圧の低下による。
- 吸入気酸素分圧の低下による。
- A-aDO2は開大し低酸素血症を呈する。
AM22 問題
超音波検査において体表からの観察に用いる周波数が最も低い臓器はどれか。
- 乳 腺
- 心 臓
- 脾 臓
- 膵 臓
- 前立腺
解答と解説
解答:2
- リニア型プローブを使用する。
- セクタ型プローブを使用する。
- コンベックス型プローブを使用する。
- コンベックス型プローブを使用する。
- コンベックス型プローブを使用する。
AM23 問題
病態と心臓超音波検査所見の組合せで誤っているのはどれか。
- 心囊液貯留――――――心周囲の無エコー
- 僧帽弁逸脱――――――僧帽弁の収縮期前方運動
- 拡張型心筋症―――――左室駆出率の低下
- 大動脈弁狭窄―――――左室流出路の流速増加
- 非閉塞性肥大型心筋症―左室の非対称性肥大
解答と解説
解答:2
- この無エコーをエコーフリースペースという。
- 閉塞性肥大型心筋症の所見である。
- ジェット状の血流がみられる。
- 心室中隔が左室後壁の1.3倍以上に肥大した状態をいう。
AM24 問題
心窩部斜走査による上腹部の超音波像(別冊No. 4)を別に示す。矢印で示すのはどれか。

- 左肝静脈
- 中肝静脈
- 右肝静脈
- 門脈左枝
- 門脈右枝
解答と解説
解答:4
- 画像では、肝臓に入る門脈が映し出されており、向かって右側が左枝である。
AM25 問題
腎囊胞の超音波所見はどれか。
- 不整形
- 表面不整
- 境界不明瞭
- 内部無エコー
- 後方エコー減弱
解答と解説
解答:4
- 整形である。
- 表面の不整はみられない。
- 境界は明瞭である。
- 嚢胞病変はどれも内部無エコーである。
- 嚢胞病変では後方エコーは増強する。
AM26 問題
頭部 MRI 検査による脳梗塞の診断で誤っているのはどれか。
- T1 強調像で低信号を示す。
- T2 強調像で低信号を示す。
- CT に比べ脳幹部梗塞の描出が容易である。
- 5mm 程度の大きさの梗塞巣も明瞭に描出される。
- 拡散強調像によって急性期脳梗塞の早期診断ができる。
解答と解説
解答:2
- T2強調像では高信号となる。
AM27 問題
覚醒・睡眠脳波で瘤波がみられる時期はどれか。
- 覚醒時
- 入眠期
- 軽眠期
- 深睡眠期
- レム睡眠期
解答と解説
解答:2or3
- stageWに該当する。
- stageN1に該当する。瘤波は頭頂鋭波ともいう。
- stageN1に該当する。
- stageN3に該当する。
- stageRに該当する。
AM28 問題
末梢神経の誘発筋電図で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 重症筋無力症では運動神経の伝導ブロックを呈する。
- Guillain-Barré 症候群では運動神経伝導速度が低下する。
- 反復刺激検査は筋萎縮性側索硬化症の確定診断に用いる。
- Lambert-Eaton 症候群では反復刺激で漸増現象がみられる。
- 感覚神経伝導検査の測定には複合筋活動電位(CMAP)を用いる。
解答と解説
解答:2,4
- 神経筋接合部の異常である。
- 末梢神経障害で脱髄により伝導速度が低下する。
- 神経筋接合部の疾患の確定診断に使用される。
- これをWaxingともいう。
- 感覚神経活動電位(SNAP)を用いる。
出典:厚生労働省ホームページ 第62回臨床検査技師国家試験問題および正答について
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp160411-05.html