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こちらでは、平成28年(2016年)に実施された
第62回 臨床検査技師国家試験 AM1〜10 臨床検査総論
の解答と解説を掲載しております。
AM1 問題
特定の薬剤の効果や副作用を投与前に予測するための検査はどれか。
- 緊急検査
- 負荷検査
- 診察前検査
- コンパニオン検査
- スクリーニング検査
解答と解説
解答:4
- 緊急に病態を把握して適切な治療・処置を行うために必要な検査をいう。
- 慢性疾患などの治療のコントロールが目的である。
- 分子標的薬の選択に用いられる。
- 症状が顕在化していない、あるいは乏しい患者に対して臨床検査を実施し、潜在する疾患を発見する目的で行う。
AM2 問題
ISO15189による臨床検査室の継続的な品質管理の4つのサイクルに含まれないのはどれか。
- 計画(plan)
- 分析・評価(check)
- 対応策実施(action)
- 検査実施・精度管理(do)
- 施設間比較(comparison)
解答と解説
解答:5
- 1〜4までの4つのサイクルをPDCAサイクルといわれている。施設間比較は含まれていない。
AM3 問題
検査部門の管理と運営において正しいのはどれか。
- 最新機器はメンテナンスが不要である。
- 採血後の針はリキャップして廃棄するのが望ましい。
- 検査終了後の血液は感染性産業廃棄物として廃棄する。
- 外来採血時には患者名による呼び出しが義務化されている。
- 検査マニュアルは検査の臨床的意義についてまとめたものである。
解答と解説
解答:3
- メンテナンスが必要である。
- リキャップせずに廃棄するのが望ましい。
- 赤色のバイオハザードマークに廃棄する。
- プライバシー保護の観点から患者名でなくてもよい。
- 検査の手順についてまとめられたものである。
AM4 問題
髄液採取時の出血で検体中に血液が混入した。赤血球補正による髄液細胞数算定の式として正しいのはどれか。ただし、1μL中の髄液実測細胞数をA、髄液赤血球数をB、末梢血赤血球数をC、末梢血白血球数をDとする。
- A-B×C/D
- A-B×D/C
- A-C×D/B
- A-C/(B×D)
- A-D/(B×C)
解答と解説
解答:2
- 末梢血赤血球数(RBC)、白血球数(WBC)、髄液赤血球数(RCSF)、細胞数(白血球数:CRAW) 式:真の髄液中細胞数(白血球数)=CRAW-(WBC / RBC)×RCSF
AM5 問題
尿検体を室温で時間放置した場合の変化で誤っているのはどれか。
- pH は酸性化する。
- 比重は高値になる。
- ブドウ糖は減少する。
- ビリルビンは減少する。
- 尿沈渣中の赤血球は減少する。
解答と解説
解答:1
- 細菌による尿素の分解でアンモニアが生じアルカリ性化する。
- 濃縮することにより高値となる。
- 細菌により消費されるため、減少する。
- 酸化されてビリベルジンに変化するため、減少する。
- 老化・破壊され減少する。
AM6 問題
輸血で感染しうるのはどれか。2つ選べ。
- Lambl 鞭毛虫
- 赤痢アメーバ
- トキソプラズマ
- トリパノソーマ
- クリプトスポリジウム
解答と解説
解答:3,4
- 経口感染する。
- 成熟嚢子が経口感染する。
- 血液中に存在するため、輸血で感染しうる。
- 血液中に存在するため、輸血で感染しうる。
- オーシストの経口摂取で感染する。
AM7 問題
19 歳の女性。5日前から1日おきの周期的な発熱を認め渡航者外来を受診した。末梢血の Giemsa 染色薄層塗抹標本(別冊No. 1)を別に示す。この患者が罹患した感染症はどれか。

- 熱帯熱マラリア
- 三日熱マラリア
- 四日熱マラリア
- 卵形マラリア
- サルマラリア
解答と解説
解答:2
- シュフナー斑点ではなくモーラー斑点がみられる。
- 周期熱と画像でシュフナー斑点と、アメーバ型原虫をみとめることから三日熱マラリアが考えられる
- 帯状体を形成する。
- 卵円形のアメーバ体が認められる。
AM8 問題
皮膚に付着していた虫体(体長 0.4 mm)の写真(別冊No. 2)を別に示す。この虫が引き起こすのはどれか。

- 疥 癬
- ライム病
- 発疹チフス
- ツツガムシ病
- 重症熱性血小板減少症候群
解答と解説
解答:1
- 画像はヒゼンダニである。
- シュルツェマダニが引き起こす。
- ヒトジラミが引き起こす。
- ツツガムシが引き起こす。
- フタトゲチマダニが引き起こす。
AM9 問題
DNA のシークエンス解析に用いないのはどれか。
- プライマー
- 逆転写酵素
- DNA ポリメラーゼ
- デオキシヌクレオシド三リン酸
- 蛍光標識ジデオキシヌクレオシド三リン酸
解答と解説
解答:2
- 用いられる。
- RT-PCR法で使用
- シークエンス解析でもPCRを行う。
- 用いられる。
- 用いられる。
AM10 問題
遺伝病と遺伝形式の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
- 血友病――――――――常染色体劣性遺伝
- 鎌状赤血球症―――――常染色体優性遺伝
- 尋常性魚鱗癬―――――伴性劣性遺伝
- Huntington病―――――常染色体優性遺伝
- フェニルケトン尿症――常染色体劣性遺伝
解答と解説
解答:4,5
- 伴性劣性遺伝である。
- 常染色体劣性遺伝である。
- 常染色体優性遺伝である。
- 常染色体優性遺伝である。
- 常染色体劣性遺伝である。
出典:厚生労働省ホームページ 第62回臨床検査技師国家試験問題および正答について
(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp230524-07b_01.pdf)